給与を投資だと考える!
- カテゴリ:自己申告型給与制度
いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。
組織と個人の関係性を、管理する側と管理される側という関係から脱却して、お互いを尊重するパートナー関係に変革するためには、
社員さんが自分の意思を素直に表現できることが必要です。
給与制度にその考え方を取り入れると、給与を自己申告するというのはごくごく自然なことです。
しかし、それを実現するためには、給与に対する固定観念を大きく変えなければなりません。
給与に対する固定観念を変えるために、自己申告型給与制度では「給与を投資と位置づける」という考え方を採っています。
今回は、「給与を投資と位置づける」という考え方についてお伝えします。
前回の記事
「「給与を自分で決めるなんて出来ない」という声にどう向き合うか?」
給与を投資と位置づけるというのは、コンセプトを分かりやすくするための「比喩」なのですが、
イメージしてもらいたいのは、社員さん一人ひとりが「事業家」、会社が「投資家」だというイメージです。
「投資」という言葉を使うと、誤解が生じる可能性もありますので先に申し上げておきます。
「給与を投資と位置づける」ということをお伝えすると、「社員を金儲けの手段だと言うのか!」と感じる方もおられるかもしれません。
おそらく「投資」という言葉に対して、投機的なイメージが強いのでしょう。
私のブログを読んでくださっている方々なら、私のなかに「社員は金儲けの手段」という価値観が存在しないことは、ご理解いただけると思うのですが、
実は私も、「投資」という言葉はお金の匂いが強すぎるとも思っています。
投資家の関心事は、投資収益率です。要は「どれだけ儲けるか」を考えています。
だから、人員削減計画を発表すると、株価が上がったりするわけです。
しかし最近は、社会貢献を志向する企業に投資することで、長期的なサポートを行う投資家も増えています。
私が「給与=投資」と定義するところの「投資」のイメージは、デイトレード的な収益のためだけの投資ではなく、事業を育てるための長期投資のイメージです。
前置きが長くなりましたが、「給与を投資と位置づける」という意味についてお伝えしていきます。
社員さん一人ひとりが「事業家」、会社が「投資家」だとイメージしてください。
もし「事業家」が「投資家」に投資を依頼したいならば、事業家は投資家に対して、どのようにビジネスを展開していくか、そしてそのビジネス展開にはどれぐらいの資金が必要なのかを説明します。
つまり、説明責任は事業家にあるわけです。
そして、事業家が投資家に説明する内容の中心は、これからのこと、つまり「未来」のことです。
「過去」の業績や「現在」の保有技術などは、未来に対する「信頼」につながりますが、投資家の最大の関心事は「未来」のことです。
投資は「未来」に対して行うものなのです。
また、投資家が実際に投資するかどうかの判断は、カタチのあるコトだけではありません。
事業家の情熱や人間性などの数値化できないコトや言語化できないコトも、実際に投資するかどうかの判断材料になります。
こういうプロセスを経て実際に投資が行われると、事業家と投資家は「思いが一致した関係」になります。
投資家にしてみれば、投資した事業が成功しないと「投資失敗」になりますから、事業の成功を願います。
事業家は自分がやると言ったことですから、当然ながら事業の成功に向けて努力します。
こういう事業家と投資家の姿をイメージしてもらい、事業家を社員さん一人ひとり、投資家を会社だと置き換えると、次の3つの要素が浮かび上がってきます。
① 自己申告
② 未来志向
③ 総合判断
次回は、この3つについてさらに解説したいと思います。
この記事の続き
「やる気が上がらないのは誰の責任か?」
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