ノーレイティングが人事評価における点数づけを廃止した理由とは?
- カテゴリ:ノーレイティング(No Rating)
いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。
ノーレイティングとは、前回もお伝えした通り、「人事評価」における「点数づけ」や「ランクづけ」を廃止した人事制度です。
なぜ、人事評価における点数づけやランクづけを廃止する人事制度が生まれたのでしょうか?
今回は、その理由について解説したいと思います。
※前回の記事「「ノーレイティングとは?」をわかりやすく解説します」
人事評価が行われ続けてきた理由
この記事をお読みの方々で、経営者さんや管理職さんは「人事評価をする側」だと思いますが、人事評価に対してどんな感情をお持ちでしょうか?
ほとんどの方々は、「できれば人事評価はしたくない」と思っておられるのではないでしょうか?
だいたいの会社が、半年ごとに人事評価の時期がやってくると思いますが、人事評価の時期がくると憂鬱な感情が湧いてくる経営者さん・管理職さんが多いと思います。
人事評価を行う側が人事評価にネガティブな感情を抱くのは、いろいろ理由があります。
・部下のことを四六時中見ているわけではないので、評価するのが難しい。
・人事評価の結果を部下に説明するのが難しい。
・低い評価をした部下から嫌われるのではないか?という不安がある。
他にも様々な理由から、評価をする側からも人事評価は嫌われています。
それでもほとんどの会社は、人事評価を行ってきたわけです。
それは給与を決めるために人事評価の結果が必要だったという実務的な理由もありますが、ほとんどの経営者さん・管理職さんは、
「適切な人事評価は部下のモチベーションを高める」
ということを信じてきたから、イヤイヤながらも人事評価を続けてきたのです。
この「適切な人事評価は部下のモチベーションを高める」という前提が正しければ、イヤイヤながらも人事評価をする意味はあるでしょう。
しかし、「適切な人事評価をしても部下のモチベーションは高まらない」としたら、人事評価をする意味があるでしょうか?
ノーレイティングが生まれたのは、「適切な人事評価は部下のモチベーションを高める」
という前提が間違っているということが明らかになったからです。
ノーレイティングが生まれた理由
人事評価は、外からの刺激によって社員さんの行動をコントロールしようという意図を持った行為です。
外からの刺激が活動の動機になることを「外発的動機づけ」と呼びますが、外発的動機づけでは仕事の楽しさや充実度が低減することが、心理学や脳科学の研究で明らかになっています。
人事評価は、外発的動機づけです。
外発的動機づけである人事評価が、仕事の楽しさや充実感を高めないのであれば、人事評価をする意味がないということになります。
そういう背景があって、人事評価による点数づけやランクづけを廃止した「ノーレイティング」という人事制度が生まれたわけです。
ただ、ここで大きな問題が発生します。
「給与をどうやって決めるか?」という問題です。
次回は、ノーレイティングでは給与がどのように決められるのかを分かりやすく解説したいと思います。
※この記事のつづき「ノーレイティングでの給与制度を分かりやすく解説します」
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