ノーレイティングのメリットは?【自分自身の経験から解説します】
- カテゴリ:ノーレイティング(No Rating)
ノーレイティングの最大のメリットは、人事制度を設計・運用する労力が劇的に軽減されることです。
このように言ってしまうと「もっと違うメリットはないの?」と言われてしまいそうです。
しかし、10年以上にわたってノーレイティングの設計・運用のお手伝いをしてきた私からすると、これが最大のメリットだと感じています。
ノーレイティング以外の人事制度は、何かしらの基準に基づいて社員さんに点数をつけなければなりませんので、どうしても構造が複雑になります。
構造が複雑ということは「設計」に時間と労力がかかります。
そして、複雑な構造を持つ人事制度は「運用」にも労力がかかります。
評価項目が5項目の場合と10項目の場合では、管理職さんが人事評価にかけなければならいない時間と労力は全然ちがうのです。
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ノーレイティングは短い期間で設計できる
ノーレイティングは仕組みがシンプルになるので、制度設計にそれほど時間がかかりませんので、もっと建設的なことに時間をかけられます。
たとえば、管理職さんや社員さんへの説明にたっぷり時間をかけることができます。
加えて、ノーレイティングは仕組みがシンプルなので設計期間も短くて済み、早く制度をスタートできます。
当社の場合だと、3ヶ月ぐらいで制度設計が終わりますので、設計に着手してから3ケ月後には社員さんへの説明ができます。
また、制度の対象者さんに新しい人事制度を体験してもらうトライアル期間を設けても、1年後には制度を切り替えることができます。
ノーレイティングは運用でも無駄な労力が省ける
ノーレイティングは、運用でも無駄な労力を省くことができます。
無駄な労力の代表例は、人事評価の調整です。
たとえば、ある管理職がAさんとBさんという2名の部下がいるとします。
評価項目にそってAさんとBさんを評価したところ、Aさんが58点、Bさんが60点だったとします。
しかし、管理職から見たときに、Aさんの方がチームに貢献しているとすれば、管理職さんはどういう行動をとるでしょうか?
管理職の多くは、Aさんの方が点数が高くなるように、どこかの評価項目の点数を変更します。
これは管理職さんの評価スキルの問題ではなく(そのケースもありますが)、人事制度の根本に関わる問題です。
画一的で限定的な評価項目では、社員さんの貢献を適切に表すことができないということです。
このような人事評価の表面的な調整は、本当に無駄な時間です。
ノーレイティングでは、この手の調整が発生しませんので、もっと建設的なことに管理職さんの時間を使うことができます。
このように、ノーレイティングは設計と運用の両方において、時間と労力を削減することができるのです。
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