ノーレイティングは難しい制度なのか?【長年の経験から解説します】
- カテゴリ:ノーレイティング(No Rating)
ノーレイティングに対して「ノーレイティングは難しそう」というお声をいただくことがあります。
私個人の感覚としては、「ノーレイティング」という横文字を使っていることも、原因の一つなのかな?などと感じることもあるのですが、
人事評価で点数をつけたりしないということが、従来の人事制度とあまりにも違うので、イメージが湧かないことがあるのかと思います。
私はノーレイティング型の人事制度の設計をする前は、従来型の人事評価で点数をつける人事制度も設計していましたので、両方を体験している私の感想を書きたいと思います。
ノーレイティングの方が劇的に設計しやすい
まず、人事制度の設計がややこしくなるのは、給与や賞与の根拠にするために「点数」をつけないといけないからです。
数字というのは、客観的に他との比較ができるという便利な一面もありますが、人に点数を付けるのは至難の技です。
どれだけ人事評価の項目を増やしても、そこに社員さんのすべての貢献を盛り込むことは不可能ですので、本当に客観的な点数をつけることはできません。
そこで、ノーレイティングという人事制度が生まれました。
点数をつけるための時間と労力をやめることで、上司と部下がコミュニケーションをしっかりと取れる環境をつくっていこうというねらいです。
制度の構造を複雑にする点数づけを廃止していますので、ノーレイティングの人事制度は構造がシンプルです。
構造がシンプルなので、劇的に設計しやすくなります。
私の経験上、従来型の人事制度は、制度の仕組みを理解してもらうことに時間がかかりますが、ノーレイティングの場合は制度の仕組みがシンプルなので、制度に込められた思いや目的を伝えることに時間をかけることができます。
このことも、ノーレイティングのメリットの一つだと思います。
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