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キャリアを考えることは生きがいにつながる

  • カテゴリ:人材育成/人材開発

いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。

企業は社員さんに、次の3つを提供することを約束しよう、とお伝えしてきました。

1.社会に貢献する機会
2.成長(挑戦)の機会
3.自律の機会

今回も前回に引き続き、3番目の自律の機会について書きたいと思います。

 

前回の記事
社員さんに自律の機会を提供する

 

「権限がないからできない」は本当なのか?

 

人事制度のコンサルティングを通して企業と関わるなかで、権限について感じることがありますのでシェアしたいと思います。

自分が所属している企業の問題を指摘する社員さんはたくさんいらっしゃいますが、「自分が解決する」という意識をもって実際に行動している人は少ないという印象です。

気づいていながらなぜ行動しないのかを尋ねると、「権限がないからできない」という回答をいただくことがあります。

たしかに、権限がなければ行動しづらいというお気持ちは分かりますが、権限がなくてもやれることはあります。

少なくとも、問題の解決策を立案し、権限保有者に提案することはできます。

普段から信頼される言動をしていれば、提案が受け入れられる可能性はあるでしょうし、信頼されていなければどんな提案でも採用されないでしょう。

そもそも権限がないのも、信頼されていないことが理由なのかもしれません。

事実はどうなのかはさておき、もし「権限がないから行動できない」と感じているのならば、信頼される自分づくりに注力する方が、より建設的な時間の使い方だと思います。

それが、自律的に考えるということです。

 

自律的にキャリアを考える

 

信頼される自分をつくるためには、成長が欠かせません。

企業としては、社員さんがキャリアについて自分で考えて意思決定できる機会を提供することが、社員さんの成長をサポートすることにつながります。

キャリアについては、次の3つのことを自分で決められる環境が大切です。

1.ゴール:キャリアのゴール(なりたい自分像)を何にするのか?
2.ペース:仕事(プライベート)にどれぐらいの時間を割り当てるのか?
3.場所:どこ(部署・立場や企業)で働くのか?

自分のキャリアについて自分で意思決定することは、非常に重要なことです。

職業人生の長期化にともなって、キャリアをデザインすることは、人生をデザインすることとほとんど同じ意味を持つようになっています。

ワークスタイルを考えることは、ライフスタイルを考えることと同じです。

しかしキャリアについて考えることは、不確定な要素が多い分、非常に難易度が高いことです。

自分のキャリアの「ゴール」を問われたとしても、即答できる人はあまりいないでしょう。

だからこそ、企業は、キャリアについて考える機会を継続的に社員さんに提供した方がよいと思っています。

キャリアの「ゴール」「ペース」「場所」を意思決定するということは、自分の人生をデザインすることにつながり、自分の人生を自分で切り拓く実感こそが「生きがい」の源となります。

 

キャリアについての対話が大切

 

キャリアについても、完全に社員さんの自由意思に任せるということは難しいとも思います。

企業側にも都合があるからです。

そこで、社員さんを一人の独立した人間として尊重し、対話を通してお互いに納得できる道を模索することが大切になります。

社員さんのキャリアデザインを応援していく企業の姿勢が必要ですが、その一方で、社員さんの側でも、企業に貢献することが自分の責任であるとの認識のもと、自らのキャリア形成と企業の都合が両立する方法を考えることが大切です。

対話を通して、お互いが相手を配慮した意思決定を行っていくことで、企業と社員さんがパートナー関係になれます。

どちらか一方の都合だけがまかり通るようでは、パートナー関係は築けません。

また、人事担当者の一般的な傾向としては、これらのことをルールで一律に対処しようとしますが、それは不可能だとあきらめた方がいいでしょう。

人間がまったく同じ人生を歩むことなどあり得ないからです。

ルールで画一化した対応を目指すのではなく、一人ひとりとの対話によって、双方が納得する道を探ることが大切だと思います。

 

この記事の続き
経営者と社員さんがパートナーになるための条件

 

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