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人事制度の設計では「手続き的公平」を追求しよう

  • カテゴリ:No Rating型人事制度について

前回は、下記の人事制度を設計するときの基本的な方向性をご紹介し、

1つ目である「上位概念から発想する」を解説しました。

 

1.上位概念から発想する

2.配分的公平ではなく手続き的公平を目指す

3.レアケースまで仕組みにしない

 

今回は、2つ目の「配分的公平ではなく手続き的公平を目指す」を解説します。

 

 

■どんな制度でも不満を感じる社員さんはいる

 

前回もお伝えしたことなのですが、

人事制度を設計するときには「社員さんの不満を解消したい」という

目的を持つ経営者さん・人事担当者さんがたくさんいらっしゃいます。

 

これはある意味で仕方のないことで、

人事制度は不満の対象にしやすいテーマですから、

社員さんの不満の声を聞けば「それを解決したい」と思うのは当然です。

 

しかし、実はここが、人事制度が迷走する大きな理由です。

 

人事制度に対する代表的な不満を挙げると、

 

「(自分の)給与が低い

「(自分の)評価が低い

何をしたら給与が増えるか分からない

何をしたら評価が高くなるか分からない

「(上司によって)評価が不公平になっている

 

などがあるかと思います。

 

これらの不満を解消しようとすると、

人事制度はドンドン複雑になっていきます。

 

そして、今度は「複雑すぎて分からない」という不満まで出てきて、

設計した経営者さん・人事担当者さんは途方にくれてしまうのです。

 

なぜ、こういうことになるかというと、

 

経営者さん・人事担当者さんが良かれと思い、

評価基準や給与決定方法をより具体的に、より明確にすればするほど、

 

逆に社員さんの「受け身の姿勢」を助長してしまうからです。

 

つまりは、どんなに不満を解消しようと頑張ってみても、

不満はなくなりませんし、

 

意図とは反して、不満を大きくしてしまうのです。

 

 

■手続き的公平を追求する

 

人事制度のアウトプットである人事処遇(評価や給与など)によって

社員さんに満足してもらおうという考え方を「配分的公平」と呼んでいます。

 

結論からいうと、「配分的公平」によって社員さんの不満をなくすことは

なかなか難しいことです。

 

配分的公平を追求すると、人事制度はドンドン複雑になってしまい、

何がしたいのか分からなくなってしまいますし、

 

もし仮に、完全に「公平」「客観的」「合理性」な人事処遇が実現できたとしても、

それによってすべての社員さんが納得するということはあり得ません。

 

人事制度を設計するときには、「配分的公平」を追求するのとともに、

手続き的公平』を追求するべきです。

 

「手続き的公平」とは、人事処遇が決定される「プロセス」を

より納得性の高いものにしていくという考え方です。

 

※グーグルのラズロ・ボックさんは「ワーク・ルールズ!(東洋経済新報社)」で

「配分的正義」と「手続き的正義」という言葉を使っていますが、

私は「正義」を「公平」と変えて使っています。

 

 

私がNo Rating(ノーレイティング)型人事制度で取り組んでいる

手続き的公平を高める施策を紹介すると、

 

 

・給与を「投資」と位置づけ、過去の実績に対してではなく、

 未来の貢献に対して給与額を決める。

 

・未来の貢献内容と給与額を、社員さんご本人が考えて会社に申告する。

 

・より多くの人が人事処遇の決定に関わり、

 目に見える成果だけではない多面的な視点で一人ひとりの貢献を検討する。

 

・会社から期待することを社員さんに伝えたうえで、

 最終的にどんな貢献をするのかは、社員さんご本人が意思決定する。

 

・社員さん一人ひとりの目標が達成できるように

 上司が1on1を通してこまめに達成できるようにサポートしていく。

 

 

このようなプロセスを通して決定された人事処遇に関しては、

感情面で納得できなくても、受け入れてもらうしかないわけです。

 

もし納得できなければ、それは会社側だけの問題ではなく、

ご本人が上司に説明責任を果たしていなかったり、

今までの仕事ぶりが周りの信頼を得られていなかったりと、

 

ご本人の課題でもあるわけです。

 

 

人事制度を設計するときには、

 

社員さんご本人との対話の機会が増えるようにし、

会社(上司)と社員さんが協力して課題を達成していくという

 

手続き的公平」を追求した方がよいと思います。

 

 

では、次回は3つ目の「レアケースまで仕組みにしない」を

お伝えしたいと思います。

 

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