ティール組織の視点で人事制度の未来像を考える
- カテゴリ:自己申告型給与制度
いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。
私は、企業の活性化のためだけにサポートを行っているわけではありません。
私がつくりたい「社会」を実現するために、「人事制度」という自分の専門分野において新しい「組織と個人の関係性」を提案しています。
私がつくりたい「社会」とは、一人ひとりが生きがいを感じている社会であり、私がつくりたい「組織と個人の関係性」とは、役割の違いを超えて、すべての人が対等なパートナーであるということです。
巷にあふれている「管理強化」の組織運営では、私のつくりたい社会からは遠ざかっていくように感じており、
ティール組織に代表される「自律分散」の組織運営の方が適しているように感じています。
関連記事
自律分散型組織とはどんなモノか?
自律分散型組織の代名詞になっている「ティール組織」については、私もまだまだ勉強しないといけないことがたくさんあり、とても深い考え方です。
詳しく学びたい方は、私も学ばせていただいているホームズビーさんをご紹介します!
→ ホームズビーさんのサイトはこちら
自律分散型組織は、非常に奥が深い考え方で簡単に説明するのは難しいのですが、人事制度に関わる側面で重要な要素は、
「一人ひとりの意思決定が尊重される」
ということです。
従来の組織のように誰かの指示命令に従わなければならないという構造ではなく、「自分のことを決定するのは自分自身」という考え方が当然のようになっている組織運営です。
ですので、厳密にいうと「権限移譲」によって裁量を持っている状態とも違います。
ティール組織の比喩として生命体や自然界が使われますが、自然界においては、誰か統制する存在がいて、他がその指示に従っているわけではありません。
自然界では、それぞれが環境の変化をとらえ、自分を適応させていっているわけです。
私がティール組織に代表される自律分散型組織に魅力を感じるのは、自律分散型の組織運営の方が「生きがい」が高まると思うからです。
誰かに強制されて動かされるのではなく、自分で考えて自分で決め、そして行動する方が生きがいが高まると考えています。
人事制度が自律分散型になるとどうなるのか?
では、人事制度が自律分散型になるとどうなるのかを解説したいと思います。
一般的な人事制度の最大の問題点は、ご本人の知らないところで評価や給与が決まっているという構造です。
形式上は、人事評価面談ということで人事評価についてご本人の意見を聞いたり、上司の考えを伝えたりするわけですが、最終決定に関してはご本人は結果を聞くだけです。
要は、一般的な人事制度は、中央集権型だということです。
人事制度を「自律分散型」にしようとすると、究極的には、給与を含めたすべてをご本人に決めてもらうということになります。
給与が、何かしらの仕組みによってご本人の知らないところで決まるという構造ではなく、ご本人が給与額を決めるということになります。
しかし、これを実現するためには、最低でも3つの前提があると思っています。
1.組織の業績情報や、部門やチームごとの生産性などの情報がオープンになっている
2.すべての社員さんの給与が公開されている
3.社員さんがお金に対するポジティブな価値観とリテラシーを持っている
1つ目の前提は、経営情報がオープンになっているということです。
当たり前のことですが、社員さんご本人が給与を決めるためには、自分が働いている企業やチームの業績情報が必要不可欠です。
それらの業績情報がなければ、社員さんは自分の給与を増やしてよいのか、減らすべきなのかの判断が付きません。
当然ながら、これらの情報を適切に読み解くには、ある程度の知識が必要になりますので、その知識習得も進めていく必要があります。
2つ目以降の前提については、次回の記事で解説したいと思います。
※この記事のつづき「ティール組織の視点で人事制度を変革する条件を解説します」
◆◆ご質問やご相談は下記のページから◆◆
★お問い合わせページ → https://ikigai-lab.jp/contact/