企業と社員さんの関係性の変革が求められる
- カテゴリ:企業経営
いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。
前回から、企業に求められる変革を、2つの視点で見ています。
① 顧客・社会との関係性
② 社員さんとの関係性
今回は2番目の、社員さんとの関係性について述べたいと思います。
前回の記事
「企業の「本音」を隠せない時代での企業のあり方とは?」
支配従属関係から「パートナー関係」へ
これまでの企業と社員さんの関係性は、「労使」という言葉の通り、「使う側と使われる側」「雇用する側と雇用される側」という対立を前提とした関係でした。
近年になって、企業は、社員さんのモチベーションを高めることに努力してはいますが、ほとんどの企業の本音は、「業績を高めるための労働力として社員の質を高めたい」というものでしょう。
経営資源としての社員さんをコントロールすることを目的としているということです。
マネジメントという言葉を使ってはいても、その実質はコントロールです。
ここで大きな矛盾が出てきます。
やる気に満ちた社員さんほどコントロールされることを嫌うということです。
やる気に満ちた社員さんほど、自律していますから、自分で決めたいという欲求が強いのです。
自律している社員さんに最高のパフォーマンスを発揮してもらうには、社員さんをコントロールするという意識から、
「社員さんと共に創っていく」
という姿勢に変革する必要があります。
お互いをパートナーとして尊重して、共に価値を創り出すという関係性が必要なのです。
ビジョンを共に創りだす
雇用する側と雇用される側という立場の違いを脱却して、パートナー関係になるために大切となるのは、共に目指していくゴール、つまり「ビジョン」です。
ビジョンという呼び方ではなく、パーパスやミッション、バリューなどの区分もありますが、大切なのは区分ではなく社員さんの共感なので、ここではビジョンという言葉にすべてを包含して使っていきます。
企業に集う社員さんが、ビジョンに共感していれば、コントロールしなくてもやる気が高まります。
そして、そのビジョンは、企業の一部の人(経営者・経営陣)がつくったビジョンではなく、
企業に存在する一人ひとりがビジョンを描き、一人ひとりのビジョンの相互作用のなかで描き出されたビジョンであることが理想です。
このようなビジョンを「共有ビジョン」と呼びます。
共有ビジョンの実現のために、自分の強みを活かした貢献をすべく、それぞれの役割を担っていくことが理想です。
そこには、企業と社員さんの間に、役割の違いはあるが上下関係はありません。
パートナーとして共創する関係です。
そのような関係を築くための第一歩は、社員さん一人ひとりが自分のビジョンを探求することです。
自分のビジョンを描いている人は、自分の人生の貴重な時間を、そのビジョンのために使いたいという欲求が生まれます。
そしてさらに、一人ひとりが自分のビジョンを描くことで、それぞれの思いが化学反応を起こし、共有ビジョンが形成されていきます。
そのような企業では、社員さんをコントロールする必要がなくなります。
これからの時代では、社員さんをコントロールするという発想を手放す必要が、企業には求められていくと思います。
この記事の続き
「企業の目的は「継続すること」なのか?」
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