キャリアデザインで一番大切なこと
- カテゴリ:ノーレイティング(No Rating)
先週は、名古屋のお客様の全社員さんに向けて
キャリアデザインのワークショップをさせていただきました。
当社の「No Rating(ノーレイティング)型人事制度」と従来型人事制度では、
最大の相違点が「給与の決め方」になりますので、
給与制度のことをお伝えすることが多くなるのですが、
私が一番大切だと思っているのは「キャリア開発制度」です。
■キャリア開発と人材育成の違い
私のなかでは、「人材育成」と「キャリア開発」は別だと考えています。
何が違うかというと、「主体」が違います。
人材育成は、「会社」が主体であり、
会社の経営目標を実現するための会社が行う取り組みです。
一方で、キャリア開発の主体は「社員さん一人ひとり」であり、
社員さんが自分の人生(キャリア)の目標を実現するための取り組みです。
会社は、そのサポートをするということになります。
どちらも大切なことだと思いますが、
これからの時代は、
人材育成よりもキャリア開発の方が大切だと考えています。
なぜ、キャリア開発の方が大切かというと、
キャリア開発の方が「内発的動機づけ」が高まるからです。
人材育成は、会社側が主体ですから、
社員さんからすると受け身の姿勢になりやすくなります。
一方で、キャリア開発は、社員さん側が主体であり、
社員さんが自分で考えて、自分で決めることになりますので、
内発的動機づけが高まるのです。
■キャリアデザインで一番大切なこと
キャリアデザインのワークショップでは、
「WILL(やりたいこと)」
「MUST(やるべきこと)」
「CAN(できること)」
を考えていくという、オーソドックスなプロセスを行います。
そのなかでも、私が一番大切だと考えているのが「WILL」で、
「自分はどんな時に喜びを感じるのか?」
「自分の人生をどうしたいのか?」
「自分はどうありたいのか?」
という『問い』を内省することです。
これらの問いは、非常に深いテーマですので、
たかだか半日のワークショップで明確になることは難しいですが、
この「WILL」がはっきりと描けることによって、
周りの環境に流されない「自分」を築くことができます。
逆に、自分のやりたいこと(=WILL)が描けていないと、
周りの声(=MUST)に流されてしまったり、
現状(=CAN)の延長線上でしかキャリアを描けなかったり、
自分らしいキャリアには到達できないように思います。
この理由で、「生きがい」にあふれる人生を応援するために、
当社の「No Rating(ノーレイティング)型人事制度」では、
キャリア開発制度を重要視しています。