「社会に貢献する機会を提供する」とはどういうことか
- カテゴリ:自己申告型給与制度
いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。
前回は、企業は社員さんに次の3つを提供することを約束しよう、とお伝えしました。
1.社会に貢献する機会
2.成長(挑戦)の機会
3.自律の機会
前回の記事
「企業が社員さんに提供するものは安心・安定・安全だけでいいのか?」
社会貢献の機会を約束する
私が知る限りでも、社会に貢献する責任を企業が担っていることを強く自覚しておられる企業(経営者さん)はたくさんいらっしゃいます。
そういう企業は、事業を社会貢献のプロジェクトだと位置づけて、社員さん一人ひとりの努力が社会貢献につながるように、あらゆるプロセスを見直しておられます。
あらゆるプロセスとは、自社内だけではなく、社員の家族、顧客、地域社会、あるいはサプライチェーンの末端に至るまでの自社に関わるすべての人に関係する、という意味です。
そういう企業さんは、自社に関わることが社会貢献につながると位置づけて、一人ひとりの活動を大きな社会貢献活動、つまりビジョン実現へと統合していくことが、企業の責任だと考えておられます。
社会に貢献する機会を提供するとは、仕事とは別にボランティア活動を推奨するということではありませんし、利益で寄付活動を行うことや、納税や雇用を社会貢献の機会と位置づけることでもありません。
もちろん、社員さんが積極的にボランティア活動を行うことや、寄付や納税、雇用は大切な社会貢献ですので、それもしっかりやっておられますが、
そのような企業さんは、仕事そのもので社会に貢献することを考えておられます。
つまり、社員さん一人ひとりの日常の仕事が、顧客や同僚、取引業者、地域社会などの、自社に関わる人たちへの貢献につながっていることが実感できるように、すべての仕事内容を再設計するということです。
そういう取り組みによって、『社会貢献したい人が魅力を感じる仕事』を提供しています。
これは実際には簡単なことではありませんが、企業の重要な責任だと思います。
安心・安定・安全に代えて社会貢献の機会を約束することは、職場の意味づけを変えます。
職場は、社会貢献のために自分の価値を発揮する場となり、「与えられる場」ではなく「与える場」となります。
そして、社員さん一人ひとりにとっては、「何をもって貢献するか」が重要となり、自分の貢献を高めるために「成長」することが不可欠となります。
そのような社員さんがたくさんおられる職場には、「誰かの役に立ちたい」と思う社員さんが集まってきます。
「この会社は休みが多いから」という理由で入ってくる社員さんが多い企業と、「この会社で社会に貢献したい」と思って入ってくる社員さんが多い企業では、そこで働く社員さんの「生きがい」が大きく変わると思います。
企業が社員さんに約束することを、条件面から「社会貢献の機会」に変えるべきだと私が考えるのは、そういう理由です。
この記事の続き
「人事評価が社員さんの成長を阻害している」
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