経営者さんの欲求が人事制度の方向性を決める
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前回は、経営者さんが「社員の自発性に任せたらうまくいかない」という価値観を潜在的に持っていたならば、
顕在的には「社員さんに自発的に仕事をしてほしい」と思っていても、知らず知らずのうちに、社員さんの自発性を阻害する仕組みを導入してしまうということを伝えました。
※前回の記事「社員さんの自発性を阻害する原因」
自己申告型給与制度という、社員さんの自己申告で給与を決定する仕組みに対して、「そんなことして大丈夫?」と感じるのは、この価値観が根っこにあるからだと感じています。
ただ、このことは経営者さんが間違っているということではなくて、誰もが持っている「自分の思い通りに物事を進めたい」という欲求からくるものです。
ほとんどの人は、他者から強制された時には意欲を失いますから、経営者さんがこの欲求のままに経営をすれば、社員さんの自発性が高まることはありません。
私が言いたいのは、目指している組織像とそれを実現しようとする人事制度が合っているかを、しっかり見極める必要があるということです。
社員さんが自発的であったり、イキイキと仕事をするということよりも、
ご自分の思い通りに会社をコントロールすることを優先したければ、管理/統制を強化する人事制度を導入すればよいと思います。
ただし、経営者さんにしてみれば、ご自分の願いとは異なったとしても、管理/統制を強化せざるを得ない理由があるのも事実です。
その点については、次回に書きたいと思います。
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