人事制度の方向性を決めるポイント
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前回の投稿の最後に、経営者さんがご自分の願いとは異なったとしても、管理/統制を強化せざるを得ない理由もある、ということを書きました。
※前回の記事「経営者さんの欲求が人事制度の方向性を決める」
人事制度のコンサルティングを長年やってきた私の経験では、ほとんどの経営者さんは、社員さんの幸せを願っていて、楽しく充実感を持って働いてほしいと願っています。
そのために、身を粉にして経営しておられます。
そして、社員さんが楽しく働くためには、社員さん自身が考えて仕事をした方がいいということも理解しておられる経営者さんもたくさんいらっしゃいます。
そこまで理解していても、管理/統制を強化する人事制度やマネジメントを行ってしまうことがあるのですが、
その理由は、組織という人の集まりの「目的」に関係します。
なぜ社会のなかで企業などの組織という人の集まりが生まれるかというと、個人では出来ないことを実現するためです。
つまり、組織には「目的」があり、その目的に向かって行動する人の集まりが「組織」です。
会社という組織のなかにいる時点で、会社の目的に向けて努力をする責任が、すべての社員さんにあるということです。
しかし現実としては、会社にいながらも、会社の目的に向かって行動せず、労働関連の法令を盾にして権利ばかりを主張する社員さんも一部ではいらっしゃいます。
そういう社員さんにもそれなりの理由があるのですが、話がややこしくなるのでここでは割愛します。
そういう社員さんがいる状況を経営者さんが見たときに、管理/統制を強化することで何とかしたいと考えてしまうのも、仕方がないのかと思います。
経営者さんも、神や仏ではなくさまざまな葛藤を抱えて生きている生身の人間なのです。
ただし、一部の会社の目的に向かって行動しない社員さんに引っ張られて、管理/統制を強化することは、
大多数の頑張っている社員さんの自発性をも阻害してしまうことになります。
人事制度やマネジメントの方法を考えるときに、この点は注意する必要があるかと思います。
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