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テクノロジーの進歩が働き方を変える!

  • カテゴリ:ノーレイティング型人事制度について

いつもありがとうございます。生きがいラボの福留です。

次の5つの社会変化によって、未来の働き方がどのような影響を受けるかについて、前々回から考えています。

① 経済の停滞
② 少子高齢化と長寿化
③ テクノロジーの進歩
④ グローバル経済の進展
⑤ 環境・エネルギー問題の深刻化

今回は、3番目の「テクノロジーの進歩」について考えたいと思います。

 

テクノロジーの進化は明と暗の両面を持っている

 

3つ目の「テクノロジーの進歩」は、仕事の存在意義に関わる変化といえます。

私たちの文明は、テクノロジーの進歩によって生活様式を変化させてきました。

産業革命以降のテクノロジーのめざましい進歩によって、より大量に、より安価に、モノが流通するようになり、私たちは物質的な豊かさを享受してきました。

それと同時に、環境やエネルギーの問題、貧富の格差などの問題にも直面しなければならなくなりました。

つまり、テクノロジーの進歩は明と暗の両面を持っています。

そして近年のテクノロジーの進歩は、指数関数的にそのスピードを増していて、特に「情報通信技術の進歩」と「人工知能の発達」は、働き方に大きな影響を与えます。

 

情報通信技術の進歩が働き方に起こす変化

 

情報通信技術の進歩によって、私たちは時間や場所を選ばずに仕事ができるようになりました。

インターネットと接続していれば、情報交換はメールやSNSで事足りますし、何かを調べたいときにも、すぐにググればたいていのことは調べられてしまいます。

多くの情報は無料、あるいは非常に安価で手に入れられるようになりました。

デスクワークなら時間をかけてまで会社に行かなくとも、インターネット環境さえあれば自宅でも十分ですし、このコロナ禍によってリモートワークが大きく普及しました。

この変化は、フリーランスの専門技能者、育児をしながら仕事をしている人、障がいなどによって移動に困難を伴う人にとっては喜ばしいことです。

特に、労働力人口が減少している日本にとっては、育児中の人、高齢者や障がい者などに活躍の機会を与えられることから、「場所を選ばない働き方」が進展することは喜ばしいことだと思います。

しかし「暗」の部分に目を向けると、働く時間や場所を問われないということは、いつでも・どこでも「仕事に追われる」という未来を創り出すかもしれません。

ロンドンビジネススクール教授のリンダ・グラットンさんは、『ワーク・シフト』(池村千秋訳、プレジデント社、2012年)のなかで、3分刻みで仕事に追われ続けるという背筋がゾッとするような未来像を描いていますが、これはあながち誇張とも言えないかもしれません。

控えめに言っても、情報通信技術の進歩によって、ますます仕事がプライベートを侵食していく可能性は高まると思います。

 

通信技術の進歩は人間関係も変える

 

また、情報通信技術の進歩は、人間関係の変化まで起こしています。

情報通信技術の進歩によって、社外での人的ネットワークを構築しやすくなりました。

多くのビジネスパーソンは、何かしらのSNSで情報発信を行っていて、自分の価値観や仕事の状況をSNSで公開しています。

リンダ・グラットンさんは『ワーク・シフト』のなかで、未来に必要となる人的ネットワークを、次の3種類に区分しています。

ビッグアイデア・クラウド:アイデアの源泉となる多様性に富む大規模なコミュニティ
ポッセ:同じ志を持つ仲間
自己再生コミュニティ:情緒面の支えと安らぎを与えてくれる人間関係

このなかでも、バーチャルなつながりが主となる「ビッグアイデア・クラウド」については、SNSによって簡単に構築できるようになりました。

たとえば、SNS上で「●●のスキルのある人を紹介してほしい」と投稿すれば、たくさんの人が自分の人的ネットワークのなかから紹介をくれます。

あるいは、自分がそうだと名乗り出てくれる。

そのレスポンスのスピードと量は、インターネットが普及する前とはまったく比べ物になりません。

「ポッセ」についても、簡単に構築できるとは言えませんが、SNSによって構築できるスピードは上がっています。

このことによって、企業の内と外の境界が徐々に低くなっています。

今までは、仕事をするうえで活用するリソースのほとんどが、自分が所属する企業内部にありました。

なぜなら、企業外部の情報がほとんどなかったために、どんなリソースが外部に存在するのかも分からなかったからです。

だから、企業内部に頼らざるを得なかったわけです。

しかし、現在は企業外部のリソースに関する情報も豊富にあります。

情報の扱いが進んでいない企業に所属している人にとっては、企業内部よりも外部のリソース情報の方が豊富に入手できるケースも出てくるでしょう。

そうなれば、ビッグアイデア・クラウドだけではなく、ポッセや自己再生コミュニティなどのリアルな人的ネットワークでさえも、企業内部ではなく外部に持つ人が増えてくるでしょう。

 

企業の存在理由にも影響がある

 

この変化は、個人の働き方だけではなく、企業の存在理由にも影響を与えます。

協力して仕事を進める人的ネットワークが企業外部にある場合には、果たして社員さんは企業に所属する意味を感じられるでしょうか。

企業外部の情報が豊富に入手できるようになると、人材の流動化が進みます。

企業からの視点で言うと、離職率が高くなります。

既に多くの人材市場では現実に起こっていることですが、これからはあらゆる人材市場において流動化が進展していくでしょう。

魅力のある企業には優秀な人材がドンドン流入し、魅力のない企業では人材の流出が
止まらなくなります。

情報通信技術の進歩によって、企業の内部と外部の境界がなくなっていくでしょう。

 

人工知能が働き方に与える影響

 

人工知能の発達が凄まじいですが、未来の社会では現在は人間が行っている業務の多くが、人工知能によって取って代わられる可能性があります。

この未来予測については、さまざま見方がありますから、それがどの程度まで当たるかは分かりません。

しかし、テクノロジーの発達が私たちの働き方を変えていくのは、これまでの歴史を見ても間違いないと思います。

テクノロジーは、より安全で、より便利で、より快適な環境を創り出すために、私たち人間が生み出したものです。

リンダ・グラットンさんは『ワーク・シフト』のなかで、人工知能が発達すると、膨大な情報量に押しつぶされないためにデータを整理し、課題の優先順位を判断して教えてくれる「人工知能アシスタント」が普及すると述べています。

テクノロジーは、人間から職を奪っていく脅威になる可能性もあるし、人間の仕事を強力にアシストする機会になる可能性もあります。

高い可能性として言えるのは、テクノロジーの発達によって、私たちはより人間としての特性を活かした仕事を求められるということです。

高度かつ複数の専門的な知恵や技術を有機的に結合しながら、人間にしかない直感思いやりの心愛情共感想像力などを最大限に発揮して仕事をすることが求められていくでしょう。

複数の専門分野を高度なレベルで極めることなど普通の人間では困難ですので、志を共有する人的ネットワークが必要不可欠となります。

自らも高度な専門技能を持ちながら、自分の専門分野以外の高度な技能を持っている人的ネットワークを構築することが求められていくことになります。

一人ひとりが高度な専門技能を持ち、そして企業内部だけではなく企業外部の人的ネットワークもリソースとして活用しはじめると、リーダーシップのあり方も変わらざるを得なくなります。

「権力」によるリーダーシップが利かなくなります。

アメとムチの論理を背景にした人事制度も、権力によるリーダーシップを担保してきたツールです。

しかし、未来ではそれが不可能となるでしょう。

高度な専門技能と人的ネットワークを保有するような人は、権力によるリーダーシップを嫌うからです。

権力を振りかざすリーダーは、一瞬で見限られることになるでしょう。

では「どうしたらいいのか?」ということについては、5つの社会変化について述べた後に触れたいと思います。

 

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