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社員さんの自律を阻害する組織の「常識」

  • カテゴリ:ノーレイティング(No Rating)

前回に引き続き、ノーレイティングに代表される「自律促進系の人事制度」が乗り越えるべき「課題」についてお話していきたいと思います。

 

今回は、自律促進系の人事制度を運用するにあたって、組織のリーダー的な役割(一般的には経営者・管理職)に必要となる意識変革についてお話したいと思います。

 

 

上司の指示には従うべきという常識を手放す

 

ほとんどの組織には、経営者や管理職といったリーダー的な役割を担う人がいらっしゃると思います。

 

これらのいわゆる「上司」と言われる人たちには、自分が管轄する組織を目標達成に導けるように、さまざまな裁量権が認められます。

 

その裁量権のなかに「指示命令権」という権限があることは、一般的な常識だと思います。

 

そして、組織に属している以上は、上司の指示・命令には従わなければならないというのは、当たり前だと考えられています。

 

しかし、本当に社員さんが自律性を発揮できる環境をつくろうとするときには、この常識を手放す必要が出てきます。

 

つまり、リーダーができることは「指示命令」ではなく「依頼」であり、リーダーからの依頼に応じるかどうかは、依頼を受けたご本人の選択になるということです。

 

私が設計のお手伝いをしているノーレイティング型人事制度では、社員さんへの点数づけやランクづけがありませんので、

 

一般的に上司が持つとされている「人事評価権(考課権・査定権)」も、上司は手放すことになります。

 

このことをお伝えすると、「それでは組織が崩壊する」「上司が何もできなくなる」という懸念を持たれる人がいらっしゃいますが、

 

実はその逆で、権限で部下を動かそうという発想を手放すことで、上司もさまざまな悩みから解放されます。

 

 

上司の役割が根本的に変わる

 

実は、私はあまり「上司」「部下」という言葉が好きではありません。

 

どうしても、上下関係を連想させてしまうからです。

 

ですので、私はできる限り「上司」「部下」ではなく、「リーダー」「メンバー」という言葉を使うようにしていますので、ここでも「リーダー」「メンバー」という言葉を使っていきたいと思います。

 

リーダーが、メンバーを従わせる権限を持っていることで、リーダーが上位者メンバーが下位者という関係になってしまいます。

 

リーダーが上位者という位置づけは、次のような常識に派生していきます。

 

 

「リーダーは、メンバーに答えを示さなければならない」

「リーダーは、メンバーのモチベーションを上げなければならない」

「リーダーは、メンバーを成長させなければならない」

「リーダーは、メンバーを離職させてはならない」

 

 

多くのリーダー層は、上記のような責任をまっとうするために、日々苦心されていると思いますが、

 

メンバーを従わせる権限を手放すことによって、これらの責任は、リーダーだけの課題ではなく、リーダーとメンバーが協力して探求していく課題となります。

 

この点については、次回にお伝えしたいと思います。