ティール組織の人事制度|給与も評価も未来への投資
- カテゴリ:ティール組織(自律分散型組織)
こんにちは。生きがいラボの福留です。
今回は「ティール組織における人事制度」について、私の考えをお伝えしたいと思います。
ティール組織とは?
「ティール組織」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
これは従来のピラミッド型の上下関係に頼らない、新しい組織のあり方です。
特徴は大きく3つ。
■自己組織化:状況に応じて役割を柔軟に変えられる
■全体性:人が安心して自分らしさを発揮できる
■進化目的:利益のためだけでなく、社会にどんな価値を生むかを重視する
私がこの考えに共感するのは、「社員さんを評価の対象」ではなく「未来を一緒につくる仲間」として考えているからです。
等級制度の廃止も選択肢の一つ
多くの会社では、まだ等級制度が当たり前のように存在しています。
しかし、ティール組織の本質から考えると、等級制度そのものを廃止するという選択肢もあります。
等級制度を残す場合でも、それは序列を決めるためではなく、社員さんと経営者さんが対話を深め、役割や責任を確認し合うための“補助的なツール”にすぎません。
つまり、移行を考える際には:
■等級制度を柔軟に見直す
■あるいは思い切って廃止する
どちらも選択肢になり得るのです。大切なのは、社員さんとパートナーとして未来を語りあえる環境をどうつくるかです。
人事評価は“点数づけ”ではなく“成長のフィードバック”
従来の人事評価は、点数やランクづけをすることが主流でした。
ですが私は、人事評価を「仲間の成長をサポートするフィードバック」として捉えたいと思っています。
ティール組織では、自己評価やピアレビューを通して多角的に自分を見つめ直します。
その際のポイントは:
■相手の成長を願う気持ち
■具体的なフィードバック
■心理的安全性
点数をつけるためではなく、「社員さんの成長をどう支援するか」を話し合うために人事評価を活用します。
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『ティール組織での人事評価はどう変わるのか?』
給与は「自己申告」で未来と向き合う
給与制度も同じです。
私が提唱する「自己申告型給与制度」では、社員さん自身が希望する給与を申告します。
これは単なる金額交渉ではなく、「自分はどんな未来をつくりたいのか」を考える時間になります。
給与を“コスト”ではなく“未来への投資”と捉える。
その感覚を共有できる組織は、信頼関係で結ばれるチームになれると信じています。
導入は“段階的に、対話的に”
ティール組織を目指すといっても、一度にすべてを変える必要はありません。
■現状を客観的に分析する
■小さなチームから試してみる
■成功も失敗もオープンに共有する
こうした段階を踏むことで、安心感を持ちながら進められます。
そして何よりも大切なのは、経営者さんと社員さんがパートナーとして対話を重ねることです。
まとめ
ティール組織の人事制度は、点数をつけるための仕組みではありません。
等級制度を柔軟に運用してもいいし、思い切って廃止してもいい。
重要なのは「社員さんと経営者さんが未来を一緒に描ける環境」をつくることです。
評価も給与も等級も、すべてはそのための“道具”にすぎません。
人を点数で測るのではなく、人の可能性をともに育んでいく。
この発想の転換こそが、これからの組織づくりに欠かせないと私は考えています。
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