人事制度の公平性には2種類ある
- カテゴリ:ノーレイティング(No Rating)
人事制度/人事評価の根本的な問題は、「誰が・どんな評価をするか」ではなく、「社員さん本人が決められない」ということだと、前回にお伝えしました。
※前回の記事「人事制度が抱える根本的な問題」
人事評価を適切に行うことで、人事制度の公平性が高まるという考え方は、一見すると理に適っているように感じます。
このような、人事評価の「結果」とそれに紐づく「処遇」によって公平感をもたらさそうという考え方を、『配分的公平』と呼びます。
たとえば、給与や賞与の「額」を見て、誰もが「この額は公平だ」と感じるような「配分」を目指すという考え方です。
ここで大きな問題があります。
それは、処遇の公平性に対する感覚が「人によって違う」ことです。
ある人にとって「公平だ」と感じる処遇は、違う人にとっては「公平ではない」と感じるのです。
つまりは、すべての人にとって「公平」だと感じる処遇は、現実的には「ありえない」のです。
「配分的公平」を追い求めても、それが達成されることはありませんし、もっとやっかいなのは、
すべての人が感じる「配分的公平」を制度に取り入れると、ごちゃごちゃで複雑怪奇な人事制度になってしまうことです。
では、人事制度の方向性として、何を追い求めればよいのでしょうか?
それは「手続き的公平」です。
手続き的公平の内容については、次回に書きたいと思います。
◆◆ご質問やご相談は下記のページから◆◆
★お問い合わせページ → https://ikigai-lab.jp/contact/